右肩、腕の痛みがあるOLさん

メンテナンス通院していただいている会社員女性。仕事の忙しいとよく右肩のコリが発生しやすい方です。ひどいときは右腕や右胸のあたりまで痛みが出てきてしまいます。

検査、触診では鎖骨と腕のつなぎ目あたりに悪いものがありそうです。実はこの方、高校時代に弓道をしていて右肩の関節を痛めた経験があります。

瘢痕化(はんこんか)
すりむいた傷はかさぶたになって治ってもアトが残ります。他の皮膚より色が赤黒く表面はつるりとしたアトになります。そこだけ皮膚が硬くつっぱる感じがしますよね。このことを瘢痕化(はんこんか)と言います。
関節も同様。この方が高校の時につくった傷自体はもちろん治っています。が、修復したところは瘢痕化し、硬くなり、動きがにぶくなります。瘢痕化したところは、コラーゲンの配置が密になり弾力性が乏しくなるからです。瘢痕化して硬くなったところに引っ張られて徐々に他のところでゆがみをつくります。また年月が経過すると悪いところが広がってしまいます。

どこが壊れて瘢痕化したの?
弓道の弓を引く動作は肩関節の外転外旋が起こります。繰り返すことで腱板疎部が引っ張られます。腱板疎部とは棘上筋と肩甲下筋の隙間で柔らかい部分。内外旋で棘上筋、肩甲下筋のクッションになり摩擦を減らします。でもよく破れます。健常者の10人に1人は破れているらしい。検査上では烏口上腕靭帯下に抵抗感がありました。ちょうど腱板疎部のところです。

棘上筋と肩甲下筋の隙間

信原克哉・橋本淳 著「肩診療マニュアル」

「詳しく覚えてないけど、高校の時に肩を痛めた」と言っていました。

腱板疎部は外旋で引っ張られるので、
痛いから外旋しない→内旋位になる→そのまま瘢痕化&拘縮→棘上筋、肩甲下筋、烏口上腕靭帯の短縮→血行不良
となり上腕や肩周囲の痛みを発生させてしまいます。腱板疎部や烏口上腕靭帯は血管、神経が豊富で疼痛閾値が低く、痛くなりやすいようです。侵害受容器によって発痛物質が放散しやすいことが予想されます。

当初は体全体のバランスが崩れていましたが、現在は少し落ち着いています。しかし、今後は瘢痕による肩関節のゆがみを改善することが課題です。

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ABOUTこの記事をかいた人

小松 ごろう

松本市で自由診療を行いながら、一般向け、医療関係者向けの講義も行っている。専門科目は骨盤、頭蓋骨、小児筋骨格。 ココから整体代表 / 一般社団法人 長野県ライフコンサルティング協会代表理事 / 柔道整復師 / メディカルトレーナー