子どもの骨はこうやってゆがんで大人になるって話

右肩にいつも違和感を感じている女性。日によっては具合が悪くなるようです。
診てみると右の肘に問題がありそう。

実は原因として子供の頃のスポーツが考えられます。この方の場合、小学生で硬式テニスをやっていました。

子供の骨はまだ軟骨入り

子どもの骨は、大人の骨とは全く別物です。大人の骨に比べて柔らかく、しなりやすいです。だから骨に力がかかると骨自体が変形しやすい。また他にも大きな違いがあります。それは骨の一部はまだ軟骨であるということ。完全な骨ではないんです。子どもは頭蓋骨も軟骨が多いから、耳に水が入った時にトントンしちゃダメっていう話もしました。

腕の骨では端のほうに骨端軟骨(こったんなんこつ)という軟骨の板が挟まっています。
子どもの骨
この軟骨は何のためにあるのかというと、骨を成長させるためにあります。骨の成長は骨全体が伸びるわけじゃなく、この軟骨部分が伸びます。成長期が過ぎるとこの軟骨は完全に骨になり、これ以上成長しなくなります。

骨端軟骨

 

スポーツで骨端軟骨が壊れることも

軟の骨なので普通の骨より柔らかく、衝撃に弱い部分です。思春期に激しいスポーツなどで骨端軟骨を壊してしまうことがよくあります。
テニスの場合、ラケットを介した衝撃が上腕骨という骨の骨端軟骨にダメージを与えます。

テニス骨端軟骨

軟式なら衝撃は軽度ですが、硬式はかなり衝撃が伝わります。硬式テニスやってる子どもの肘あるあるなんですぐわかりました。
この方も小学生の時から原因不明の肘痛に悩まされていたらしい。テニスやめてからは痛みとしてはなくなったようですが、しっかり今でもゆがみとし残っています。

骨端軟骨は骨の成長する伸びしろなので損傷すると、損傷の程度により
☑骨が曲がって伸びる
☑伸びにくくなる
などの問題が成長とともに現れる可能性があります。したがってレントゲンで調べる必要があります。

A00040F02

出典:【アメリカ整形外科学会】http://orthoinfo.aaos.org/topic.cfm?topic=A00040

だいたいTypeⅡですが、個人的にはTypeⅠが見逃されていることが多いと思います。
っていうのはレントゲンでもわかりにくいし、この程度だとまあ大丈夫でしょってことになりがちです。しかし確実に将来身体にゆがみを作るきっかけになります。

気をつけたほうがいいスポーツ

先ほどのケースのように
☑テニスだと肘
☑バスケ、バレーでは膝
☑野球では肩(膝もけっこういる)
☑サッカーでは恥骨にある軟骨(グロインペイン症候群)
☑また合わない靴、内股、ガニ股だと足~股関節
で骨端軟骨にストレスがかかり痛みが出やすい。

このような痛みを俗に成長痛と呼びます。
成長痛って聞くとなんか安心しませんか?成長期特有みたいな。でも成長痛ってことはもしかすると重度の骨端軟骨の損傷があるかもしれないということ。成長痛は骨端軟骨にストレスがかかっているという事なのです。成長期だから仕方ないと思っていませんでしたか?
スポーツやってる子はちゃんと調べたほうがいいです。もし、スポーツを続けたい子だったらほっといてはダメです。

ABOUTこの記事をかいた人

小松 ごろう

松本市で自由診療を行いながら、一般向け、医療関係者向けの講義も行っている。専門科目は骨盤、頭蓋骨、小児筋骨格。 ココから整体代表 / 一般社団法人 長野県ライフコンサルティング協会代表理事 / 柔道整復師 / メディカルトレーナー