頭蓋骨矯正をしている僕が、小顔矯正に効果があるのか?を語るの巻

ゴロー
突然ですが、ナウいヤングなごろうから若者の流行に関する問題です。
虫歯ポーズ、カズニョロポーズ、お口隠し・・・
コレなんのことかわかりますか?

これらはSNSを中心に話題になった自撮りで小顔に見える技なんです。いつの時代も女性はかわいく美しくありたいもの。お化粧、プチ整形、だけじゃなく今や自撮り、アプリなどでスマホ越しに顔を飾れる時代ですよ。

そんなわけで女性ならきっと興味ある小顔矯正
ちょっと前のニュースでやっていました。

時事通信社~「骨格矯正で小顔」根拠なし=9業者に措置命令-消費者庁
頭蓋骨のゆがみを矯正することで小顔になり、効果が持続するとの根拠のない表示をしたとして、消費者庁は1日までに、景品表示法違反(優良誤認)で、全国で20店以上の小顔矯正サロンを展開する「シンメトリー」(福岡市)など9業者に、再発防止などを求める措置命令を出した。各業者はウェブサイトに「骨の形ごと矯正」「形状記憶する」などと表示し、施術で顔が小さくなり、効果が持続すると宣伝していた。

どういう事かというと、
その広告に書いてある小顔矯正の効果って何の根拠があって言ってんの?根拠無いならその広告やめてね。
って事です。

今回、行政指導の対象となった小顔矯正サロンでは、

・頭蓋骨の形を変えることで小顔になる
・頭蓋骨の骨1つ1つを詰めていって小さくしていく
という理論で広告し施術を行っていましたが、これがダメだったようです。

頭蓋骨って動くの?

まずは頭蓋骨について理解する必要がありますので基礎的な事をざっくり紹介しましょう。

頭蓋骨はたくさんの骨が集合して作られた寄木細工のようなもん

頭蓋骨って実は複数の骨が寄木細工のように組み合わさって作られているのです。では何個のパーツで構成されているかわかりますか?

頭蓋骨バラバラ

23個です!けっこう多いでしょ?この骨たちが合わさって頭蓋骨ができています。

骨と骨はどうやってくっついているかというと

これら23個の骨同士はジグソーパズルのように組み合わさって外れないようにできています。またそれだけではなく、各骨の間には接着剤のようなものでくっつけて固定しています。縫合のイメージ

この接着剤を結合組織と言います。そしてこのつなぎ目は縫合と言います。頭蓋骨はおよそ100個の縫合により結合しているのです。

隙間はごくわずか、動きの幅は0.02㎜

頭蓋骨の各骨はジグソーパズルみたいに組まれているし、接着剤で固定されている。って事はそもそもこの骨たちってズレたり動いたりするの?っていう疑問になりますよね。
ごくわずかな幅で動きがありますがたった0.012〜0.025㎜というぐらいだからほんのちょっと。

縫合の可動イメージ

0.02㎜なんてサガミかオカモトくらいなもんです。
ちょっと何言ってるかわからない人はスルーしてください。

でもそのちょっとの動きで噛みしめた衝撃を和らげたり、脳圧を逃がしたりと、体にとって欠かせない0.02㎜なんです。

小顔矯正の効果で頭蓋骨は小さくなるのか???

というわけで、骨の隙間にはわずかな動きがあるので、隙間を全部詰めていけば理論上は頭蓋骨のサイズが小さくなりますよね。でも0.0数㎜を詰めていったところでサイズダウンは1㎜にも満たないでしょう。

・頭蓋骨の形を変えることで小顔になる
・頭蓋骨の骨1つ1つを詰めていって小さくしていく
理屈は間違っていないと思います。ただ動かせるのは0.0数ミリなのでそれで小顔になるっていうのはちょっと誇張してるかな。

ただ世の中には誇大広告していることなんて山ほどありますからね。その一部に過ぎません。広告表示だけの問題だったら「JAROがあるじゃろ」ってことなんですが、もっと重大な問題があります。

それは・・・

小顔矯正でグイグイやって骨を詰めることは危険

それは頭蓋骨の骨を押し込んで詰めてしまうのは危険であるということです。
骨と骨の間には神経や血管が貫いている所があります。

PROMETHEUS 解剖学~医学書院~

PROMETHEUS 解剖学~医学書院~

そういった骨の隙間を詰めていくと、神経や血管は圧迫され障害を起こす可能性があります。

また骨の隙間を詰めると骨の動きが悪くなります。って言ってもたった0.0数㎜でしょ〜。と思うかもしれませんがこのわずかな動きがとても大事。頭蓋骨はこのわずかな動きが少ないと血液、脳脊髄液が滞りがちになりかねません。

小顔矯正後から具合悪くなりましたって話、結構よくあります。

本来の頭蓋骨矯正って??

本来、治療として行う頭蓋骨矯正ではむしろ骨が詰まってロックされているところを解放します。どちらかというと骨の隙間を広げるのです。英語では矯正というよりRelease(解放)という言葉を使いますが、骨の動きが硬いところを解放します。すると詰まっていた神経、血液、リンパ、脳脊髄液の流れが正常になっていくのです。

逆骨のゆがみで血液、リンパ液の流れを悪くし顔がむくみ大きくなっている場合があります。そういった場合は、流れを改善すれば小顔効果があります。つまり骨のサイズは小さくならないけど、流れをよくしてあげることで顔まわりをシュッとスッキリする事はあります。特に顎の下から首のあたりはリンパ液が停滞しやすいポイントですからね!

本来の頭蓋骨矯正の目的

教科書的には
「大人の頭蓋骨は全部くっついて固まっている。動かない。」
という解釈ですが、実際に歯科やオステオパシーの大学、研究機関では頭蓋骨の動きとその働きがかなり研究されています。
このように研究したり頭蓋骨を矯正する目的は体に起きている障害を取り除くため。原因不明の不調に苦しんでいる人に役立てるためです。

頭蓋骨へのアプローチは、噛合せ、顎関節症、ぜんそく、頭痛、視力異常、めまい、耳鳴りなどに用いられることが多い。
小顔になったり美容的に効果があるのは頭蓋骨を矯正して健康な状態になった結果の副産物。

つまり豆腐の副産物である「おから」と同じです。

しかし、日本では残念ながら誤った形で頭蓋骨矯正が認知され使用されてしまいました。営利目的の小顔矯正という商品がヒットしてしまったのです。豆腐を知らず、おからがヒットし、おからばっか売るようになりました。

頭蓋骨を解剖学的、生理学的に知らない術者がこぞってサービスを作ったり、提供するようになりました。
その結果が「骨をギュッと詰めて小顔にします」という事です。

だいたい変な情報が急速に世の中に広まるのはテレビで取り上げられるっているケースが多い。
顔の骨をめっちゃグイグイ押して、

出演整体師
小顔矯正で骨を小さくしますよ~
タレント
「痛ててて!」
「でも顔が小さくなりました!すごーい!」

スタジオ拍手・・・

的な感じのやつ情報番組とかで観たことある気がしませんか?こういうの観ると、骨を詰めて小顔になると思ってしまいますよね。

テレビ見ない人が増えていますが、それでもテレビの影響力ってすごいと思います。ちょっと医学的な知識がある人が見るととんでもない事も言ってる放送がありますが、世の中ではそれが信じられ、浸透してしまうのです。
ただ今後は小顔サロンが行政指導を受けたので、たぶんバラエティで小顔が取り上げられるのは減るとは思いますが。

まとめ

  • 頭蓋骨はたくさんの骨の集合体
  • 各骨の動く幅は0.012mm~0.025mmとごくわずか
  • 骨を詰めると神経や血管に支障がでる可能性あり
  • 頭蓋骨を正し、むくみが取れて小顔になる可能性はある
頭蓋骨を矯正する本当の目的は、骨の詰りを取ってあげる事。骨を詰めることは健康を害する可能性があります。頭蓋骨の操作は専門的な知識と非常に繊細な技術が必要になります。
ぜひ信頼できるところでやってもらってください。

女性の皆さん、くれぐれも誇大表現のある小顔矯正にひっかからないように気をつけましょう。
男性の皆さんくれぐれも「化粧+自撮り+写真加工アプリ=誇大表現」ひっかからないように気をつけましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

小松 ごろう

松本市で自由診療を行いながら、一般向け、医療関係者向けの講義も行っている。専門科目は骨盤、頭蓋骨、小児筋骨格。 ココから整体代表 / 一般社団法人 長野県ライフコンサルティング協会代表理事 / 柔道整復師 / メディカルトレーナー