後回しにしがちな母体・・・産後2年経っても残っていた後遺症とは。

3大後回しにしがちな事と言えば、夏休みの宿題、オカンにライン返信、あともう一つは何かわかりますか?

それは出産後の母体です。さてこんな方が来院しました。

産後2年が経過した30代女性。
出産から2年経過してもまだ尿漏れが続いている模様。

なぜ産後に尿漏れが起こるのか?

自然分娩では骨盤底筋にストレスがかかり、めっちゃ引き伸ばされます。骨盤底筋というのは骨盤の底に張ってあるシート状の筋肉です。
胎児はここに頭をグイグイ押し込んで外に出ようとします。
出産時の骨盤底筋
この時に骨盤底筋が4倍くらい伸ばされてしまうのです。すると骨盤底筋を動かす神経は部分的に断裂し、骨盤底筋自体も傷になります。

骨盤底筋を動かす神経が効かなくなるってことはコンセントが抜けた家電製品と一緒で骨盤底筋が動かなくなります。
すると出産を終えても、骨盤底筋がユルユルになってしまうのです。

骨盤底筋の働きは様々ですが、その中の一つにおしっこを止めるという働きがあります。尿道は骨盤底筋を貫通しています。骨盤底筋がギュッとなることでおしっこをせき止めて尿意を我慢することができるのです。

骨盤底筋の位置

ユルユルになった骨盤底筋ではおしっこをしっかり止められなくなり尿漏れとなってしまうのです。
これが産後によく起こる尿漏れのメカニズムです。

そこでゆるんだ骨盤底筋を元に戻す必要があり、その方法がこちらのケーゲル体操です。

産後の骨盤底筋をトレーニングする体操

2015.05.06

しかし、この方の場合は骨盤底筋を鍛えても尿漏れになってしまう原因がありました。

尿漏れの原因、仙骨のゆがみ!

出産による仙骨のゆがみは骨盤底筋の問題を起こして尿漏れの原因になるのだ。

仙骨ってどこよ?
仙骨

仙骨というのは骨盤のセンター部分。仙骨の先端には尾骨という骨がくっついていて、ここが骨盤底筋の付着部になります。仙骨のゆがみは骨盤底筋自体のゆがみにもなってしまいます。

何故、出産で仙骨がゆがむ?

自然分娩では胎児が下に下がってきて、骨盤のところにはまります。子宮が収縮して胎児はさらに下に押し込まれて、陣痛スタートです。

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この時に骨盤の中から胎児の頭により仙骨は押し出されます。陣痛が長ければ長いほど仙骨は後ろに押されます。

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この方は36時間かかったんだと。なかなかの出産だったようです。
で、やっぱり陣痛の時も産後も仙骨の所が痛かったようです。

そして産後2年経った今でも少し痛いとのこと。

まとめ

出産というイベントは体にとって大きな負担がかかります。いってみれば怪我です。もちろん傷は自然に治ります。だけど傷跡は自然には治りません。産後の骨盤底筋の筋力低下は傷跡の一つです。

これは「骨盤底機能障害」と言って、尿失禁、便失禁、腰痛、性機能障害、骨盤内臓器脱の原因になることがわかっています。なんやら難しくなってきたので今回はこのへんで!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

小松 ごろう

松本市で自由診療を行いながら、一般向け、医療関係者向けの講義も行っている。専門科目は骨盤、頭蓋骨、小児筋骨格。 ココから整体代表 / 一般社団法人 長野県ライフコンサルティング協会代表理事 / 柔道整復師 / メディカルトレーナー